終活は誰のためにするものなのか?
終活ブームともいえる状況です。
これから多死社会を迎える以上、話題になるのは当然だと思います。
ところで、終活は誰のためにするものなのでしょうか?
大きく分けて2つの目的があると弊社は考えています。
①自分自身の為
特に、最期の場所の選択や葬儀の方法、お墓など、自分自身に関するものについては、自己決定する権利があると考えています。
例えば、最期は自宅で過ごしたいのか、病院で迎えたいのかという問題や、密葬で十分なのかそれとも生前お世話になった方々とお別れの機会として葬儀を開きたいのか等々、ご自身の意向を反映させるべきだと思います。
現在は、在宅医療や訪問看護等の居宅サービスも充実し、ある程度ご自身の意向を反映した形で最期まで過ごすことができます。
ご自身の人生なのですから、最期までご自身で決めてよいはずです。
他方で、ご家族がいらっしゃる場合には、以下のこともお考えいただきたいのです。
②遺族や遺された方々の為
特に延命処置の有無や相続等については、遺された家族の方々に対してご自身の意向があるかないかで、その後が大きく変わります。
医療現場で困るのが、延命処置をするか否かを緊急に判断する場面で意向が決まらない場合です。脳出血や交通事故等でご本人の意向を確認できない場合、対応に苦慮します。その時に、事前の意思表示があれば、「本人の意思」という絶対的に尊重すべき判断基準を残すことができます。
また、遺産相続や葬儀の在り方で揉めるケースも本当に多く目にします。
ご本人の死をきっかけとして、ご遺族がバラバラになることは決して稀ではありません。
遺留分は別として、事前に意思表示を示しておけば、「故人の意思」として遺された方々の判断基準となります。これがあるのとないのとでは、ご遺族のその後が大きく変わります。
ご家族や大切な方々の為にも、終活をなさることを強くお勧めいたします。
0コメント